木曜スペシャル・ミニ「あ」行の源流を求めて(後編)

  • 先週までのダイジェスト


 今や女子高生たちの間で完全に定着した間のある「ぁぃぅぇぉ」などのミニ「あ」行はいつどこで誰が使うようになったのか。その源流を求め、我々取材班の果てしない旅が始まった。道なき道を進む我々の行く手には、あまたの困難が立ちふさがった。密林の中に巣くう毒蛇。槍と弓矢で我々を威嚇する人喰い土人。洞窟内での吸血コウモリによる突然の襲撃。切り立った崖から足を滑らせる隊員。原因不明のウイルスに冒され、高熱に苦しむ隊員。川で転んで下着までずぶぬれになる隊員。全裸になって衣服を乾かしていると、たき火の火が強すぎたのか炎が干してある衣服に燃え移ってしまい、消火のため右往左往する隊員。腰を患っている故郷の母を想う隊員。あんな隊員。こんな隊員。くるりと回ってまた隊員。そんな中、別のある隊員の発した「あっちじゃねーの?」という何気ない一言から、ついに我々はミニ「あ」行を初めて使用した人間を捜し当てることに成功した!その正体は、驚くなかれ密林の奥深く、薄暗く湿った洞窟に住み暮らす推定年齢120歳を越す老婆であった。質問責めにしたくてはやる気持ちを抑え、我々は老婆に促されるまま洞窟へと足を踏み入れ、小さなたき火の周りに車座になって腰を下ろした。いったいなぜ?そしてどんなきっかけで?なんのために?我々のミニ「あ」行に対する数々の疑問がやっと解決される瞬間がやってきたのだ!場が落ち着いた頃をを見計らい、まず隊長である私が会話の口火を切った。「最初に小さいア行を使ったのはあなたですか?」おそるおそるそう問うと、老婆は顔を伏せたまま無言でうなずいた。続けて次の質問。「で、では、いったいなんのために・・・?」老婆は一瞬逡巡したのち、なにかを決した表情で顔を上げた。そして老婆の口から出た言葉は・・・!

  • 本編


老婆「あー、あれタイプミス




(暗転・エンドクレジット)