残念

つまりは僕の中の蟹江敬三が覚醒した効果がてきめんに顕れたせいなのか行きと帰りの井の頭線の中で同じ人と会ったのがとても驚いてオサレメガネwithぐるぐるマフラーの20代前半と思しきあの子もちょっと驚いた顔してて僕のサラリーマン3大ドリームの一つであるところの「通勤電車で芽生える恋」がいよいよ実現することになったのだ通信販売広告風に言えば「蟹江敬三のおかげで彼女が出来ました!」ってやつなのだよ。「蟹江敬三のおかげで宝くじで1億円当たりました!」ってのもありえる話なのだようふふ。んでちょっと待てkasaiさんよ、と。顔をよく見てくださいよ、と。あれは政治的に正しく言えばアフロ・アメリケンじゃないスかアメリケンかどうかは知らねえけど、と。ついでに言わせてもらえばアイツ男じゃないスか股間のとてつもないこんもり具合をよく見て下さいよ、と連発的に心の中の後輩に諭されましたよ。で僕もクヤシイから言い返しましたよ「ばあか間違えるわけないじゃんだってあいつタッパ確実に2メーター越えてるぜ」って。「それにしてもクリス・タッカーにクリソツだな」って。んで目を手の甲でごしごしって漫画的表現をしてみた。ということは即ち僕の中で覚醒したのは蟹江敬三ではなく実は石橋蓮司だったのかもしれないのでとても残念なのだ。


解説

  • 「オサレメガネとぐるぐるマフラーの出で立ちで身長が2mくらいあって股間が不自然に膨張しているクリス・タッカーそっくりの20代前半の黒人に行き帰りの電車内で出会った」というありふれた日常の出来事を準決勝フィルターに通してみました。

結果

  • あんまおもしろくない。失敗。あと石橋蓮司という人名のチョイスが一番の失敗。蟹江敬三でうまく右方向に運んだだけに。次回作に期待。